
財部明郎(たからべ あきら)
■経歴
1953年 福岡県生まれ
1978年3月 九州大学大学院工学研究科応用化学専攻修了
1978年4月 三菱石油(株)入社
入社後、会社名は三菱石油から、日石三菱、新日本石油、JXグループ、JXTGグループ(現ENEOSグループ)と変わり、所属も製油所(水島、川崎、根岸)、本社生産部、研究所、石油産業活性化センター(現 石油技術センター)、新日石総研(現 ENEOS総研)と変わりましたが、一貫して石油や燃料、製油所に関する仕事に携わってきました。
特に、退職までの約10年間は、製油所や研究所等での経験を生かして、バイオ燃料等の新エネルギー、石油精製設備、ベトナムへの技術指導、グループ社員を対象にした品質管理や事故再発防止、事務ミス削減、ISO9000、ISO14000などの教育業務に携わってきました。
2019年4月 財部技術士・中小企業診断士事務所を開設
IHテクノロジー社顧問
2019年6月 石油学会石油化学部会委員
■保有資格
- 工学修士
- 国家資格:技術士P.E.(化学部門)、中小企業診断士、高圧ガス保安責任者(甲種 化学)、公害防止管理者(大気・水質)、危険物取扱者(甲種)、その他
- 公的資格:品質管理検定(2級)
■連絡先
- 住所:〒245-0003 神奈川県横浜市泉区岡津町2703番地12
- Eメール:takarabe@knd.biglobe.ne.jp
- WEBページ:takagichi.com
■ビジネスマナー講座の紹介
- ビジネスマナー講座用 パワーポイント教材の紹介と販売
財部明郎様
始めました。韓国住友商事で代表理事を務めております、岡田卓也と言います(60歳)
原油から作られる石油製品の割合は決まっている? 連産品という誤解という記事を
興味深く拝させて頂きました。小職は元々石油化学出身者で、JXTG様とはプロピレンビジネス等で大変お世話になっております。本日 中国が2035年までにガソリン車廃止という記事が掲載されていました。製油所としては、ガソリン生産を落とすような調整をして行くことになろうかと
想像しますが、FCCによるプロピレンの減少等副次的影響も出てくると想像しております。
この辺りの知見を共有頂けるような事があればと思いメールさせて頂く次第です。
そもそもこのコメントには左様な要請を書くべきでは無いという事であれば、申し訳ございませんがご放念くださいませ。岡田拝
岡田様。私の記事を読んでいただき大変ありがとうございます。このような質問ももちろん歓迎です。
中国が2035年までにガソリン車廃止することはもちろん、日本でも2050年までに温室効果ガス実質ゼロを掲げており、世界中がこれから脱化石燃料に向かっていくという大きな変化が起こることになると思います。
今後、FCCももちろん減産になりますが、原油処理自体もどんどん下がって行くことになります。
FCCが減産になると、おっしゃるとおりプロピレンも減産になりますが、一方で、ガソリン基材となる重質ナフサも余剰となり、これを石化用ナフサに混ぜることになるため、ナフサの比重が高くなり、その結果エチレンクラッカーではプロピレンやブタジエンの得率が高くなってきます。
さらに自動車燃料の脱石油が進み、一方では石油化学は生産量が増えるならば、ナフサはますます重くなり、FCCはガソリンよりもプロピレン製造に特化した形になってくるでしょう。
アメリカのシェールガスで石化はプロピレンやブタジエンが足りないと言う現象が起こりましたが、脱化石燃料が進むと、逆にプロピレン、ブタジエンのような重質オレフィンが増産されるかもしれないと思っています。(あくまでも私の予想です)
今後も温室効果ガスゼロと石油の関係などについて記事を書いていきたいと思いますので、よろしければ読んでください。
財部明郎様
ご丁寧に有難うございました。引き続き興味深く拝読させて頂きます。
岡田 拝
岡田様
また、ご質問や、ご意見、ご批判などありましたら、お気軽に連絡ください。