先日、教えてgoo!事務局から私の回答に「goodが600付いた」とのお知らせがありました。(「教えてgoo!」と「good」の意味については、この記事の末尾をご覧ください)こんなにも多くの方にgoodをいただき、大変ありがとうございます。
goodが600ついた回答は東証一部上場企業とは何か、という質問でした。
この質問への回答に、こんなに多くのgoodをいただいたということは、多くの人が疑問に思っているということなのでしょう。「東証一部上場、あるいは単に一部上場という言葉はよく聞くけど何のこと?」
多くの人が知りたいと思っているのではないでしょうか。ということで、今回その質問と回答を再掲させていただきました。
タイトル「一部上場とは??」
質問の内容
タイトル通りなのですが、一部上場企業とはどういう意味でしょうか?していない企業と比べて何が違うのでしょうか??現在就活中でして、この意味がよく分からないので教えていただけますでしょうか?又、その企業が上場しているか、していないかはどうやって見分けるのでしょうか??
お返事ください。宜しくお願い致します。
回答
企業が資金を集める方法には借金する方法と株式を発行する方法とがあります。
借金すると、企業は儲かろうが、損をしようが、期限が来たら利息をつけて返済しなければなりません。しかし、株式を発行して得た資金は基本的に返す必要のないお金です。儲かったときだけ配当を支払えばいいのですから株式の発行は企業にとって都合のよい資金獲得方法なのです。(TOBなどの危険もありますが・・・)
一方、株を買った人は配当がもらえるほかに、必要なときに株を売って資金を回収することができます。株を売るには買う人がいなければなりません。このような株の売り買いをするところが株式市場です。株式市場はできるだけ大きな市場の方が、売りたい人、買いたい人が多く集まるので、取引が成立しやすくなります。逆に株を売りたいときに株式市場で取引できないと買い手が見つからないので、株式を持つ意味があまりなくなってしまいます。
日本で一番大きな株式市場が東京証券取引所(東証)です。東証にも一部や二部などがあり、一部が最も活発に取引されます。そこで、株を売りたい人や買いたい人は東証の一部に行けば、売り買いが成立しやすくなります。
ところがどんな会社の株でもここで取引ができるわけではありません。上場基準と呼ばれる厳しい基準に合格した企業の株だけが、東証の一部で売り買いできるのです。
この東証一部で株式の取引ができる企業が一部上場企業とよばれる企業です。
東証一部に株式を上場できると、株を持っている人は取引が成立しやすくなるので、株に魅力が出て株価が上がります。また、一部上場企業は財務状況の公開が求められるので、粉飾やごまかしをしにくくなり、その結果、会社の信用が増します。
色々な株式市場がありますが、日本の企業のうち、市場で株を売り買いできる企業は一部にすぎません。その中でも東証一部で株を取引できる企業はごく限られたほんの一握りの大企業だけ。つまり東証一部上場企業は企業の中のエリートと考えられるのです。
<以下今回追記>
なお、東証一部上場企業は新聞の株式欄を見れば、その株価とともにすべて記載されているので、上場企業かどうかは簡単にわかります。詳しく知りたければ会社四季報で見ることができます。
如何でしょう、ご理解いただけたでしょうか。
なお、ここでは省略しましたが、会社の株を買うというのは、単に配当を貰ったり、株の売り買いによって利益を得たりするだけでなく、会社の経営に参加するということでもあります。株主総会で意見を述べたり、取締役を選出したり、あるいは大量に株を取得すればその会社を買い取ることもできます。
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2020年12月30日