どんなに科学が進んでも絶対できない3つのこと(2) 永久機関、超高速移動、タイムマシン、エントロピー

超光速移動

光りの速さよりも早く移動することを超光速移動と言います。光の速さは約30万㎞/秒。つまり1秒間に30万km進む速さです。地球1周が4万㎞ですから、光は1秒間に地球を7回り半する速度。だから光の速さはとても大きいように見えますが、しかしながら宇宙は巨大であり、地球はとても小さい。

例えば太陽(直径1,392,700㎞)をサッカーボール(直径22cm)の大きさとすると、地球(直径12,700㎞)は砂粒(直径2㎜)くらいの大きさにしかなりません。光はその砂粒を1秒間に7回り半する速度といっても、広い宇宙ではなんぼの物でもありません。宇宙規模でいえば意外に遅いのです。この比較的遅い?光の速度があらゆるものの速度の上限であって、これを超えることはできないとされています。 

いやいや、それは光の速度のことだろう。例えばロケットをどんどん加速していけば、いつかは光の速度を超えることができるはず。どんなに加速していったって光速を超えることができないって?なぜそんなことが言えるのか。とお考えの方もいらっしゃるかもしれません。

光の速度はすでに述べたように、秒速30万㎞と言いましたが、これって常識で考えるとちょっとおかしいですよね。例えば飛行機が時速1,000㎞で飛んでいるとしても、それは地面に対してということです。しかし、地球自体がかなりの速度で自転しているわけですから、宇宙からその飛行機を観測すると、その飛行機が地球の自転方向に飛んでいる時と、反対方向に飛んでいる時では速度が違って見えるはずです。

つまり速度というのは何に対してかということが必要で、どこで測定するかによって速度は違ってくるものなのです。だから、地球の自転方向に光が進んでいるときと、反対方向に進んでいる時では速度が違うはずなのです。

ところが光の速度には不思議なことに、どこで誰が測っても30万km/秒なのです。それがどうしてかそうなるかは分かりませんが、実際に光の速度を測ってみるとそうなるのです。これを光速度不変の原理といいます。

光の速度が不変だとしても、どうしてわれわれは光速を越えられないのでしょうか。それを説明したのがアインシュタインの特殊相対性原理です。光の速度が不変だとすると、いろいろと不思議なことが起こります。

この不思議な現象については例えば、つぎのような簡単な例が挙げられます。
走っている電車の中で床から天井に向けて光を放ったらどうなるか。光はt’秒後に高さℓの天井に達するとします。光の速さはc=ℓ/t’で表されます。(これが秒速30万kmというわけです)

一方、電車は動いています。電車の速さをvとすると、電車は光が天井に達するt’秒後にはvt’進んでいることになります。すると、電車の外から見ている人にとって、光はℓよりも長く進むことになります。この長さをℓ’とすると、三平方の定理によって、ℓ’2=ℓ2+(vt’)2ということになります。

もし、電車の中と外で同じ時間に光が天井に到達するならば、ℓ′はℓより長いですから、同じ時間に光が天井に達したと考えると、電車の外からみれば光の速さは秒速30万kmより大きくなってしまいます。しかし、これは先ほど述べた光速度不変の原理に反することになるので、ありえないのです。

ではこれをどう折り合いをつけるか。光の速度が30万km/秒で不変であるならば、電車の中で光が天井に達した時、電車の外から見ると、光はまだ天井に達していないことになります。先ほどの三平方の定理にℓ=ct、ℓ’=ct’を代入して整理すると次のようになります。

 ・・・・ 式1

つまり、電車の外でt秒が経過したとき、電車の中の時間t’ はtより遅いとすれば、説明がつくわけです。そして、tとt’には上の式の関係が成り立ちます。つまり、動いていないところから、動いているところを見ると、時間が遅れているのです。

時間が遅れる?われわれの常識から考えれば変な話です。でもそう説明しなければ光速度不変の原理に反することになります。なぜそんな不思議なことが起こるのでしょうか。それはわれわれの常識で考えるから不思議なだけで、実はわれわれが、ただ気が付かなかっただけで普通のことなのです。

では、電車の速度がどんどん大きくなっていくとどうなるのでしょうか。式1で示すように電車の速度vが大きくなると、電車の中の時間t’の進み方はどんどん遅くなっていきます。そして、電車が光の速度cに達した時、電車の中の時間t’はゼロ。すなわち時間が止まってしまうことになります。なんと!時間が止まる。

実際に、ロケット使って宇宙船をどんどん加速していったと考えます。加速というのは仕事ですから、加速するためにはエネルギーが必要となります。どんどん宇宙船を加速していくと、地上から見た時、宇宙船内の時間はどんどん遅れていくことになります。

宇宙船の中ではある程度の時間が経って、長い距離を進んでいても、地上から見ると、ほとんど進んでいない。その結果、宇宙船の速度は地上から見て、なかなか上がって行かないのです。

つまり、エネルギーをどんどん消費していくのに、速度が上がらなくなるのです。結局、光の速さに達すると時間が止まってしまうので、光速に達するには無限のエネルギーが必要ということになってしまいます。

その結果、どんなにロケットで宇宙船を加速しても、光の速度に達することはできず、もちろん光速度を超えることはできないということになるわけです。

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2021年9月10日

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