20年ほど前、ガイアックスという自動車用燃料が売られていました。覚えている方もいらっしゃるでしょう。販売元のガイアエナジー社に言わせると、石油に代わる新燃料で、現在の自動車がそのまま使え、排ガスがきれいな低公害燃料。
といいことずくめの燃料でありながら、従来のガソリンより10円から20円ほど安く販売されていました。また、当時ガイアックスを画期的な低公害の新燃料と称賛するマスコミもありました。
でも、最近はまったく聞かなくなりました。先日、Quoraでガイアックスはどうなったのかという質問が寄せられていたので、疑問に思っている方もいらっしゃるようです。
もう、ずいぶん前のことなので、少し記憶もあいまいになっていますが、ガイアックスの顛末について、紹介してみたいと思います。
粗悪ガソリン
最近はほとんど聞かなくなりましたが、過去には粗悪ガソリン、不正ガソリンというものがガソリンスタンドで売られていることがありました。
粗悪ガソリンというのは、ガソリンに灯油や廃液、溶剤、アルコール類などの混ぜ物をしたもので、その主な目的は税金逃れ。ガソリンには1リットル53.8円という高額な揮発油税という税金がかかっています。灯油や溶剤など課税されてないものを混ぜれば、その分安く仕入れることができるというわけです。
もちろん、これは脱税行為で、違法です。
さらに、このような粗悪ガソリンを使うと車の調子が悪くなったり、故障したり、最悪の場合、燃料漏れで発火することもありました。ちなみに、私が石油会社の研究所にいたころ、ガイアックスではありませんが、このような粗悪ガソリンのサンプルが持ち込まれて分析したことがあります。
ガイアックスの組成
では、ガイアックスとはどんな燃料だったのでしょうか。その成分は一定しておらず、かなり振れるといわれていますが、環境省が分析したときのデータは以下のとおりでした。
ガソリン49.3%、イソブタノール21.2%、i―プロパノール12.0%、メタノール0.1%、MTBE17.4%(環境省HPより)
ガイアックスはガソリンにブタノールやプロパノールのようなアルコール類やエーテルの一種であるMTBEを混合したものです。ブタノールやプロパノールは溶剤としてよく使われているもの。
MTBEはガソリンのオクタン価向上剤として使われていましたが、米国でガソリン中のMTBEが地下水を汚染する事件があったため事実上使用が禁止となりました。日本ではMTBEは違法ではありませんが、実際はほとんど使われていない物質です。
つまりガイアックスはかつて私が従来分析した粗悪ガソリンと同様にガソリンに混ぜ物をしたものでした。ところがガイアエナジー社の販売方法は違っていました。かれらはガイアックスを粗悪ガソリンとして、こそこそ売るのではなく、ガソリンとは違った全く新しい、低公害燃料として大々的に売り始めたわけです。
ガソリンとは違う新しい自動車用燃料。今までの自動車がそのまま使え、環境にもやさしく、石油資源の枯渇にも対応する。アルコール燃料だから地球温暖化防止にもなる。しかも、従来のガソリンよりも安く提供できる、いいことずくめの燃料という触れ込みでした。
これをどういうわけか、在京のあるキーテレビ局が妙に肩入れして様々な番組で取り上げました。かれらはガイアエナジーの売り文句そのままに、画期的な燃料、環境にも優しいと持ち上げ、さらには利権の喪失を恐れた石油業界がこれを陰で妨害しているとまで報道しました。
ちなみに当時、ガイアックスについて報道するテレビ局はこのテレビ局だけで、それ以外のマスコミで取り上げられることは、ほとんどありませんでした。なぜこのテレビ局だけがガイアックスをこのように持ち上げた番組を放送したのか大変不思議です。
課税問題
従来の粗悪ガソリンは多くの場合、税務署から摘発されて、追徴課税されて消えていきました。ところが、ガイアエナジー社に言わせると、ガイアックスは新燃料であって、ガソリンではない。だから揮発油税の支払い義務はないというということになります。
国税庁の通達によると、揮発油税の対象となるのは「炭化水素油を概ね50%以上含むもの」とされています。先に掲げたガイアックスの成分を見ると分かるように、ガソリン(炭化水素油)分が49%に抑えられえています。残りの51%はアルコール類かエーテル類で、これらは炭素と水素以外に酸素を含むため炭化水素油ではありません。つまり、ガイアックスは見事に揮発油税の範疇から外れるように作られていたわけです。
ただし、これには石油業界(特にガソリンスタンドの業界)が猛反発しました。
ガイアックスは揮発油税がかからない分だけ市販のガソリンより10円から20円安く売ることができる。そのため、周辺ガソリンスタンドの売り上げが大幅に減ることになったからです。
企業努力によって売価をさげるのならともかく、税金を払わないことによって安値販売している。これは不公平ではないかというのがガソリンスタンド業界の主張でした。
結局、ガイアックスに揮発油税は課されませんでしたが、代わって軽油引取税(32.1円)が課税されることになりました。軽油引取税には炭化水素油を概ね50%以上とするという規定がないからです。
ただし、軽油引取税が課されなかったとしても、税の公平性の観点から、いずれは税法が改正されてガイアックスも課税されることになったと思われます。
安全性の問題
従来から粗悪ガソリンを使用した車が故障したり、最悪の場合、火災が発生したりするトラブルが頻発していました。そもそも、自動車はガソリンを使うことを前提に設計されているわけですから、アルコール類のような異質な物質を使うことは考えられていないわけです。
ガイアックスについても、当然のことながら、同様のトラブルが頻発していました。これはガイアエナジー社も認めていて、一時期不調となってもすぐに回復するとか、一部の車種についてはガイアックスの使用を勧めないとか表明していました。
しかし、ホンダのある車種ではガイアックスを使用したときに燃料が漏れて発火、火災に至る事例が複数発生する事態に至りました。
そのため自動車業界では、ガイアックスを使用した場合に発生したトラブルについては責任を持たないと宣言する事態となっていました。
ちなみに、ホンダの火災トラブルについて、ガイアエナジー社は、原因は燃料にあるのではなく、車両側の欠陥であると主張して訴訟にまで持ち込みましたが、その後、取り下げています。
そもそも、自動車の車検証には、燃料としてガソリンを使用することと指定されています。ガイアエナジー社がガイアックスはガソリンでないと主張するなら(だから揮発油税の支払い義務がないと主張しているわけですが)、ガソリンではないガイアックスを使って起こったトラブルは自動車側の責任とは言えないでしょう。
環境問題
ガイアエナジー社は、ガイアックスを使うと排ガス中の炭化水素と一酸化炭素の排出量が大幅に減り、大気汚染の防止になると主張していました。例のテレビ局も、この排ガス測定状況を取材。炭化水素と一酸化炭素の測定数値がどんどん下がっていく様子を放送していました。
しかしながら、環境省が測定した結果では、確かに炭化水素と一酸化炭素の排出量は減少しましたが、窒素酸化物は逆にガソリンの5倍も多く排出されるという結果が出ていました。
普通、自動車排ガスは炭化水素、一酸化炭素、窒素酸化物の3種をセットで測定するものです。ガイアエナジー社も排ガス測定をやったのなら、窒素酸化物だけ測定しないといことはないでしょうから、窒素酸化物が増加することは知っていたでしょう。彼らは窒素酸化物のデータをわざわざ外して、炭化水素と一酸化炭素のデータだけを公表していたのではないでしょうか。
なお、ガイアックスが使っているアルコール類は主に天然ガスから生産されるものですから、アメリカやブラジルが製造しているバイオ燃料ではありません。そのため地球温暖化防止にも貢献しないものでした。
法律による規制
このようないろいろな問題点が明るみに出たことから、政府は各界の代表者を集めた委員会を作ってガイアックスについての議論を行いました。また、ガイアエナジー社からの聞き取りも行っています。(この聞き取りの議事録はweb上で公開されています)
結局、この委員会での議論や聞き取り踏まえて、ガイアックスのような多量のアルコールを含む燃料については法律で規制することになりました。具体的には揮発油等の品質確保に関する法律(品確法)を改訂して、政府が決める規格に合致しないもの(つまり大量のアルコールを含むようなもの)は、自動車燃料としての市販を禁止とすることとしたのです。
この改訂案は、衆参両議会とも全会一致で可決されたあと、2003年に施行されました。その結果、ガイアックスは市場から消える去ることになったわけです。
ちなみに、このころ、いろいろな新燃料が提案されていました。例えばDMEやバイオエタノール、バイオディーゼル、GTLなどです。これらについても政府の委員会で議論され、国民にとって有用と判断されたものは販売が認められ、不要とみなされたものは禁止されています。ガイアックスは禁止された燃料の方に入ってしまったというわけです。
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確かにエンジンが故障しました、これを入れてから。踏切で故障したので、かなり焦りましたけど。その後、油圧系統も壊れ、車自体がいかれてしまいました。
小町大町様 コメントありがとうございます。
大きな事故にならなかったようでなによりです。やはり車へのダメージがあるようですね。
貴重な体験ありがとうございます。
昔オーテックツカダというチューニングメーカーが大々的に看板を背負って800馬力のGT-Rを製作していました
燃料はもちろんガイアックス
800馬力も絞り出すチューニングカーとなれば燃料調整もシビア
ブローせずタイムを叩き出してたのは圧巻でした
そんなシビアなチューニングカーに使われるガイアックス燃料ならガソリンと遜色無いのだろうと思ってました
自分自身も当時A31セフィーロでドリフトをしてた時、易いガイアックスは重宝してました
フィーリングも変わり無く高回転まで回りノッキングの症状など出ませんでした
ガイアックスを入れてエンジンブローしたという仲間は自分の周りには居ませんでしたね
揮発性が高く燃料メモリ半分で放置した時、燃料キャップを開けた瞬間とんでもなく揮発したエアが吹き出したのは覚えてます
EVに移り変わろうとしてる昨今
内燃機関のスポーツカーを乗る自分としては時代の終わりを迎えるより、バイオ燃料の到来を期待して止みません
CZ4Aさん コメントありがとうございます。
ガイアックスは燃費は悪いですが、オクタン価が高いので、それに合わせたチューニングをすれば、良い結果を出すと思います。揮発性が高かったとのことですが、アルコールとガソリンは実は相性が悪く、混ぜると反発して蒸気圧が上がってしまうという問題があります。蒸気圧が上がると始動性は良くなるのですが、夏場はベーパ―ロックを起こりやすくなります。
バイオ燃料については、私も期待しています。ガイアックスはアルコール燃料ですが、そのアルコールは化石燃料から作られており、バイオ燃料ではありませんでした。ガイアックスの販売を禁止するとき、バイオ燃料まで潰さないようにと環境省から申し入れがあり、このとき3%までならガソリンにバイオエタノールをいれていいというルールができたという経緯があります。
私は初代ポルシェボクスターを乗っていて、入れていましたが故障は無くエンジンは快適でした。
カカオさん コメントありがとうございます。
そうですか。故障はなく快適でしたか。そういう話はよく聞きます。でも、すべての車種で問題があったわけではなく、大きな問題が起こるのは一部の車種だけだったようです。ポルシェなら、かなり高級な材質のパッキンなどの部品を使っていたので問題なかったのかもしれません。そもそもすべての車種で問題があるようだと誰も使わなかったと思います。ただ、ガイアエナジー社は全ての車種でそのまま使えるということを売り文句にしていました。
壊れたという方がいますが、因果関係不明ですよね。
記事拝見しました。
私は当時マツダ車に乗ってましたが、積極的にアルコール燃料入れてました。
ガイアックス、エピオン、クリアス、ゴールドライズ、ジンガー全て入れた事あります。
結果ですが、ほぼアルコール燃料だけで10万キロ走破しました。特に不具合はありません。販売禁止になった時は残念な思いでした。
周りでも不具合の話は聞いた事無かったですけどね。
アル中さん コメントありがとうございます。
ガイアックス、エピオン、クリアス、ゴールドライズ、ジンガー全て入れた事ありますとのこと、貴重な経験談ありがとうございます。よく給油所をみつけましたね。
アルコール類は、ゴムやプラスチックなどを膨潤させ、またアルミなどの金属を腐食させることが実験で分かっています。このため自動車の燃料パイプに使われているゴムパッキンが膨潤して燃料が漏れやすくなります。ただし、すべてのゴムパッキンが影響を受けるわけではありませんので、障害が出る車種とそうでない車種があるようです。
また、自動車には排ガス浄化触媒が装着されていますが、高濃度アルコール燃料を使うと、この触媒がうまく作動せず、特に窒素酸化物の発生量が多くなる(アルコールに酸素が含まれているので当然)ので、これもガイアックスが禁止された理由のひとつとなっています。
同感です。ワーゲンパサートでしたが何の問題も無く使用してました。記事を読んで粗悪品に仕立てあげたとしか思えません国民ではなく石油元売りをかばう政府など信用できません。
めでたい国民は言うに及ばず。
当時ガイアックス燃料の御世話になりました。当時でも古い部類のキャブレター装着車で無縁ハイオクを普段は入れてましたが地方の高速道路でガス欠になり、一緒に走っていた友人よりガイアックス燃料を頂戴し走行した処、ハイオクで走るより確実に調子が良かった事を覚えています。その後もガイアックスの御世話になっていましたが扱っているスタンドが無くなり残念に思っていました。
コトウさん
記事を読んでいただきありがとうございます。
残念ながら、私はガイアックスを入れたことがありません。貴重な体験談ありがとうございます。
ガイアックスはアルコール類を多く含みますが、アルコールはオクタン価が高いので、そのおかげで走りがよかったのかもしれません。オートマではあまりオクタン価の違いを感じませんが、マニュアルだと体感できるようです。ガイアックスですべての車が不調になるわけではなく、アルコール耐性のないパッキンを使用している場合に限られるようです。しかしながら、排ガスの炭素/酸素比がガソリンとは異なるので、多分排ガス浄化装置の機能が低下していたと思われます。
ガイアックスもちゃんと税金を払い、自動車会社と共同して自動車側に負担のない製品を開発していたら生き残っていたかもしれません。(税金を払うと採算が取れなくなるかもしれませんが)
ガイアックス愛用者でした、排気も臭く無くエンジンは良く回り
コスパ良しで言う事なしでしたよ
初めて入れる時は燃費パイプが洗浄され、フィルターが詰まる事でエンジンがかからなくなると
説明され詰まった場合は無料で交換すると、本当に詰まり交換してもらいました
ゴムが傷むと言われたのは最初だけでその後添加剤を入れ問題無くなったはずです
燃えたと言われてますが普通の車も燃えてたはずですトラックなども燃えてますし
私は石油会社と国に潰されたと思ってます、悪い事しか言わなかったしね。
自動車業界が既存のガソリン業界と結託して排除しただけでしょう。それに税金大好きの財務省が加われば鬼に金棒ですね。まぁそんな感じで、温暖化問題は単なる利権問題なのでしょう。くだらないですね。
オヤジさん、がらくたさん
記事を読んでいただいてありがとうございます。お二人の方から、ほぼ同時期にコメントをいただきました。
石油会社と自動車会社と国によって潰された、排除されたといわれればそのとおりだと思います。そして、その潰された経緯を書いたのが、この記事の内容です。
ガイアックスの一番の問題は税金を払わないで、その分、安売りをしたということでしょう。税金をちゃんと払って一般のガソリンと同じ価格だったら、みなさんガイアックスをお使いになりましたか?
しかし、そもそもの問題として、ガソリン税が非常に高いということが根底にあります。だから、ガソリンに混ぜ物をして安く売ろうという業者が現れるわけです。(記事にも書きしたが、それはガイアックスだけではなく、当時かなりの数の業者がいました)
ガソリン税が低ければ、ガイアックスのような商品は現れなかったと思います。
過去に250ccのバイクで給油しにガイアックス入りました。
結果はバイクには入れられないと断られました。
ダメオさん 記事を読んでくれてありがとうございます。
そうですか。バイクはダメでしたか。
ガイアックスは車種によって、問題を起こす場合があります。特にバイクについては問題が大きかったのかもしれませんね。
私も2000年5月から12月まで、オドメーターで言うと5.7-6.7万キロ程度の間、2回に1回程度の割合で入れていました。89.2円だったのが10月から92.4円になりました。当時は学生だったので少しでも安いのはありがたかったですが、レギュラーも96-100円ちょっとのレンジでしたから、価格競争力がそこまでない+トラブルで消えたのだと思っていました。
車はシボレー・ブレイザーでしたが、その後2009年1月に19万キロで手放すまで機関系の故障は特にありませんでした。懐かしいです。
Chevyさん 記事を読んでいただいてありがとうございます。
ガイアックスはガソリンではないという理屈でガソリン税を払わないことによってガソリンより安く売っていました。でも、それでは不公平だということで、軽油引取税が課されることになり、それで価格が上がったのだと思います。元値はガソリンよりも高くて、おっしゃるとおり価格競争力がなかったのでしょう。
当時勤め先の近くにあったので、日産サニーに数度給油したことがあるのですが
交差点等で停車するときに、少しアクセルを踏んでエンジンを空吹かしし続けないと
ほぼエンストするので危ないし面倒なのでいくら安くても使うのを辞めましたね。
それと、水温計の警告が出る程ではないのですが温度がガソリンの時と比べて高く
通勤の為に一般道を捕まらない程度の速度で走っているだけでゲージの赤寸前の所まで上がってました。
後輩には安いからと入れ続けていたら、パッキンを溶かして修理に出していたのもいます。
匿名さん 記事を読んでいただいてありがとうございます。
空ぶかししないとエンストする、水温が高くなるというのは初めて聞きました。貴重な体験ありがとうございます。ガイアックスは車種によって、トラブルの起き方が違っていたようですね。おそらく、ガイアックスはガソリンよりエネルギーが大分少ないので、常にふかしておかないとトルクが出ない。ふかさないとエンストする、ふかすと水温が上がるということではないでしょうか。
ガソリンが高い昨今、ガイアックスを思い出して検索して辿り着きました。
いつの間にか消えたと思っていたらこんな事情だったんですね。ありがとうございます。
二世代目プリメーラを乗っていた当時、販売店が無くなるまでの一年程入れていました。
ハイオク仕様のプリメーラでしたが、レギュラーを入れると若干のパワーの低下と、燃費で5%程度の低下がありました。当時のハイオクとレギュラーの価格差は10%だったため高速を使った遠乗りをするとき以外はレギュラーを常用していました。
家の近くにガイアックスの販売店ができて入れてみたところ、レギュラーよりも安いのにエンジンが軽く気持ち良く回る感覚でパワーもハイオクを入れた時と同等だったため販売店が無くなるまでの約一年間、15,000km程常用していました。
ただコストを考えると、レギュラーとの価格差と同等程度に燃費も更に悪化して総合的にはあまり良いものでも無かった思います。
確かにゴムを侵すなど悪い評判も聞きましたが、自分の車両には問題ありませんでした。
品質的に車両に問題なければ第二、第三のビールと同じで現在でも選択肢の一つとしてあれば良かったと思います。
中年親父さん 記事を読んでいただいてありがとうございます。
ガイアックスに50%以上混合されているアルコール類あるいはエーテル類はオクタン価が高いという特徴があります。ですから、ハイオク指定車にオクタン価の高いガイアックスを入れれば走行性能が良くなることはあり得ます。ただし、アルコール類はガソリンよりエネルギーが少ないので、燃費が悪くなります。軽く走る、燃費が悪くなるというのおっしゃる通りだと思います。
現在、ガソリン価格が上昇していますが、ガイアックスの原価はガソリンよりも高いので、ガソリンと同じ税金が課せられれば、ガソリンよりも高くなってしまいます。それと排ガスの問題もあるので、選択肢の一つと言うのは難しいかもしれません。
180SXの改造車に乗っていました。CPUも交換するぐらい色々改造していましたが、回転数が5,000回転を超えたくらいでノッキングすることが度々ありました。目一杯アクセルを踏まなければ問題なかったので、お金がなかったこともあり当時はガイアックスにお世話になっていました。
3〜4万キロくらいは入れていましたが故障することも無く乗れていました。ハイオクよりは少しトルクが落ちるような印象わ覚えています。
改造車乗りさん コメントありがとうございます。
ガイアックスについては、皆さんいろいろ思い出があるようですね。ガイアックスは韓国産のレギュラーガソリンにアルコール類を混ぜていました。アルコール類は燃費は悪いですが、オクタン価は高いですから、レギュラーよりややオクタン価が高くなっていたのではないでしょうか。ただ、ガイアエナジー社にオクタン価を測定する能力はなかったと思います。車が故障するかどうかは、車種によってかなり違っていたようです。
私も数回ガイアックスを給油したことがあります。FB13サニー(電子キャブ車・MT)でしたが、トルクの落ち込みや、停車中のエンストの頻発に我慢できず給油を止めました。給油したスタンドで不調を伝えたところ、ディーラーでの燃料フィルターの交換を提案(当然自費)してくれたのみ。挙げ句「普通のガソリンをちょっと注ぎ足しましょうか?(当然自費)」ということで、そのスタンドに行くこと自体を止めました。ディーラーでは「指定燃料以外を入れて故障した場合、うちとしては補償することは出来ないんですよ…」と済まなそうに言われました。
軽油引取税が課税されなかったとしても、淘汰される運命にあった燃料なのかも知れません。本当によいものであれば、高くても皆が求めるはずですから。
元サニー乗りさん 記事を読んでいただいてありがとうございます。サニーにはガイアックスは向いていなかったようですね。悪くすれば大きな故障を起こしたり、最悪燃料が漏れて火災になったりする恐れがあったかもしれません。早めに使用を止めて正解だったと思います。
なんかトライボロジー関係で有名な久保田博士のCCSCモデルというものが解決のヒントになりそうな気がする。ギ酸はディールスアルダー反応しないんだろうな。
グリーン経済さん 記事を読んでいただいてありがとうございます。
すみません。解決のヒントといわれても、何の解決なのか分かりかねます。
ガイアックスとても懐かしいです。
私は当時フォードトーラスワゴンに乗ってました。とてもいい燃料だと思っていました。全く壊れませんし、排ガスのニオイがガソリンとは別物でしたね。クリーンだと思っていました。
高速走行から街中まで問題なしです。
好んでアルコール燃料入れてました。
他の方々もおっしゃる通り販売禁止になるとスタンドの店員から聞いた時はとても残念な思いでした。
製品は粗悪品ではないですよ。だって日本中の何万人という人が「実際に使用」していたのですから。
当時は無印ガソリン店が主に販売していました。大手石油会社の看板を掲げていないところですね。
スペースが狭い個人のガソリンスタンドが多く、大型の車を駐車するのが大変だった記憶があります。
中年私はよい思い出しかありませんね。
ノジマのおやじさん。コメントありがとうございます。
他の方からのコメントもいただいていますが、ガイアックスを入れて全く問題なかったという人もいれば、ひどい目にあったという方もいらっしゃいます。貴方の車で全然問題なかったから、すべての車でOKだ。という証拠にはならないことはご理解ください。
アメリカやブラジルではガソリンに普通にバイオエタノールが混合されて売られていますので、アメ車にはアルコール類に強い部品が使ってあるのでしょう。ただ、アメリカやブラジルでも最初はいろいろとトラブルがあり、自動車メーカーと燃料メーカーが協議して少しずつ改良していったという経緯があります。(それでもアメリカは10%、ブラジルは20~30%しか入れていない)
一方、ガイアックスは税金逃れのために、いきなり51%ものアルコール類を入れて販売したのですから、やはりちょっと無茶、特に日本車には無理だったと思います。
当時、有鉛ガソリン車乗ってたときは無鉛ハイオクに鉛車用添加剤入れて走ってました。
免許取り立てで峠道を好んで走ってた記憶があります。
年間3万キロ強走り回って燃費リッター10平均、毎日ガソスタ通ってました。
行きつけのスタンドが改装を機に進出ガイアックスを入れた記憶が記事を読んで鮮明に蘇りました。
ガイアックス一度目は残量攪拌で違いは解らなかったですが、満タンガイアックスではノッキングが酷くて点火時期ずらして騙して乗ってました。
普段の峠道は登り失速してました。
オクタン価高いと謳いのガイアックスでしたが、キャブ車で点火時期調整必須だったので違いは歴然でしたが、
当時の彼女の新車EFI車は普通に走って財布に優しいガイアックス最高だねって言ってました。
510ブルさん、コメントありがとうございます。
「無鉛ハイオクに鉛車用添加剤入れて走ってました」なつかしいですね。製油所に勤務していたときに、最後まで残っていた猛毒のハイオク用鉛化合物の廃棄処分計画を作ったことを覚えています。これ以降、有鉛ハイオク仕様車を保有していた人は鉛車用添加剤が必要となりました。ご迷惑をおかけしました。
ガイアックスについては、他の方のコメントにもありますように、車種によっていろいろな評価があるようです。財布に優しいのは使用者にはいいですが、ひどい目にあったという人もいますし、大気汚染の問題や納税の問題などもあったようです。今は昔の話ですが。
当時エビオンという名前のアルコール燃料を入れてました。
マツダ車でしたがトラブルもなく高回転域で伸びがよく感じた気がしていました。
ガソリン業界からの圧力を受けているというのは噂になっててスタンドが撤退したときはがっかりしたのを覚えています。
コメントありがとうございます。
ガイアックスはテレビではガイアエナジー社が開発した新燃料であるかのように報道していましたが、実際は韓国で作られ、いくつかの会社が輸入して主に九州で販売していました。エピオンもガイアックスもその一つです。ガイアエナジー社は九州のガイアックス社から喧嘩別れのような形で分離して、関東地方で同じ燃料を売り出していたものです。
ガイアックスの一番の問題は税金を払わないで安売りをしていたことでしょう。ガソリン業界は経済産業省に自分たちだけ税金を取られて不公平だと訴えていたわけです。圧力といえば圧力かもしれませんが、ガソリンスタンドの中にはパパママストアのような零細なところもありますから、ガイアックスに安売りされて客を取られると死活問題です。がっかりされたかもしれませんが、ガソリンスタンド側の立場も考えてやってください。