二度目のベトナム、初めてのハノイ

私が最初にハノイを訪れたのは2012年の12月のことである。実はベトナムは初めてではなくて以前にも一度訪れたことがある。ただ、正確にいつのことだかは思い出せないのだけれど、もう20年も30年も前のことで、その時はベトナム南部のホーチミンとホーチミン近くのブンタウという町を訪れた。北部の町、ハノイはこの時が初めてである。

文廟(ベトナムの昔の大学跡)

羽田からベトナムへ

ベトナムへは羽田からの出発である。ラウンジでS博士とおち合い、二人でANAに搭乗し、香港でANAからベトナム航空機に乗り換えてハノイへと向かうことになっている。このとき私はあまりS博士のことは知らなかったが、いろんな意味ですこぶる優秀な人だということをやがて思い知らされることになる。ちなみに、S博士は博士号を持っているが、大学の先生とかではなく、いわゆる企業内博士(という言葉があるのだろうか)である。

さて、ラウンジでS博士とおち合ったとき、S博士が大きなかばんを二つも持っていることに気がついた。手荷物として預けなかったのですかと聞いたら、一度荷物が行方不明になったことがあったので、それ以来、手荷物は預けないようにしているとのこと。

ということで、S博士二つの大きな荷物を持って機内に入ることになった。しかし、大きな荷物を二つも持っていると当然、行動が制限される。飛行機内の乗り降りでも、香港でのトランジットでもずいぶん手間がかかる。ハノイに着いてタクシーに荷物を預けてからやっと荷物から解放されることになるが、かれはその煩雑さをそれほど気にしていないというところがすごいと思う。

ノイバイ空港

ハノイの空港はノイバイ国際空港という。どこの空港でも同じなのだが、空港についたら、入国手続きを済ませ、飛行機に預けた荷物を無事受け取って、通関を済ませ、ようやく空港を出ることになる。しかし、出たところで驚いた。出口付近に100人から200人ほどの人がいて、ごった返しているのだ。その人込みをかき分けるようにしてタクシー乗り場まで行かなければならない。最初は何か特別の行事でもあるのか、あるいは有名人かだれかがやってくるのかと思ったが、そうではない。その後、何度もノイバイ空港を訪れたが、いつもこんな調子なのだ。

多分、かれらは友人や家族を見送り、あるいは出迎えに来ているのだろう。場合によっては夜間にこの空港に着くこともあるが、真夜中でも、やっぱり100人位の人混みである。しかもこの群衆の中には、深夜というのに小学生低学年くらいの小さな子供まで含まれるのだ。

その群衆の中をS博士は重い2個の荷物をうまく操りながら、巧みに群衆をかき分けて、タクシー乗り場に到着すると、タクシーの運転手と料金の交渉してから手早く荷物をのせる。手慣れたもんである。ただ、用心しないとかれはほかの人のこと(つまり私のこと)をあまり考えないで行動するので、たちまち取り残されてしまうことになる。実際、なんどか彼を見失うこともあって、一度などは完全に迷子になってしまったことがある。といっても、前もって予約しておいたホテルで合流することになるのだが。

ハノイのベストシーズン

ホテルに着いて、チェックインをしているとき、ロビーに金色の馬の像が置いてあるのに気が付いた。なんだろうと近寄ってみると、どうも馬ではなくてトナカイのようだ。そう、ベトナムでも12月はクリスマスシーズンなのだ。それで金色に塗られたトナカイがロビーに鎮座しているのかと合点がいった。ちなみに金色のトナカイの材質は発泡スチロールである。金トナカイの周りには綿が敷き詰められていて、どうやら雪を表現しているのだろうと推定することができる。ベトナムのような暑いところで雪というのも不思議な気がする。

ベトナムでもクリスマスを祝うのかと感激していたら、現地の人たちも結構感激しているようで、みなさん金馬ではなくて金トナカイの前で記念写真なんかを撮っている。ちなみに、クリスマスが過ぎると正月のディスプレーに変わるのだろう。ロビーの後ろに龍の像が目立たないように置かれている。ちなみにこちらも発泡スチロール製、色はやはり金色である。

この時期(12月)ハノイはあまり暑くない。日本の初夏くらいの気候であろうか。ベトナムを観光で旅行されるなら、この季節を選ぶことを強くお勧めする。クリスマス前なら金色のトナカイ、その後なら金色の龍に会うこともできる。

このハノイ出張のあとも、S博士とはもう何度もベトナムへ行くことになった。S博士がベトナムに土地勘があるので助かったという場合も多々あるが、逆にトラブルが発生することもあった。おかげで、S博士と一緒に、さまざまな冒険をさせていただいた。その多くはトラブルと言いながら実に楽しい経験であった。もちろん、これはあとから考えればということで、その時は必死だったのであるが。

ベトナムの風土や人々、われわれのちょっとした冒険旅行や驚きを紹介していきたいと思う。

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