アルミの削りくず×水で新エネルギー 「水素」抽出 ?

福岡工業大学でこのような研究が行われていると報道がテレ朝ニュースで放送されました。https://news.tv-asahi.co.jp/news_society/articles/000228800.html
アルミの削りくずを粉末にして水に入れると水素が出てきて、その水素でオートバイも動かせるとのこと。捨てられている廃材と水だけで新しいエネルギーを作り出すという注目の研究との触れ込みだけれど、う~ん。これが新エネルギーと言えるのかどうか。
アルミニウムに限らず、多くの金属が水と反応して水素が発生するのは既によく知られています。従来から、水で走る自動車とか、いろいろといかがわしいものが出てきたけれど、その多くはこれを利用したもの。
ただ、アルミは熱湯や蒸気でないと反応しなかったものを、福岡工業大学ではこれを粉末にして水との接触面積を増やして、常温でも反応するようにしたものです。(粉塵爆発と同じ原理)ちゃんと原理を説明してあるので、いかがわしいものではないけれど、水だけで水素が出てくるわけではなく、アルミ粉末がどんどん消耗されて水酸化アルミニウムになり、これは捨てる他ないだろうね。
アルミは精錬過程で大量の電力を消費するので、電気の缶詰と言われている。これを粉末にして水素を発生させるより、溶融して、またアルミとしてリサイクルした方がエネルギーの節約になるだろう。燃料電池と組み合わせて緊急用の電源として使うという方法もあるけれど、既に同じようなものが提案されているようです。

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